NTT労組の脱退しか、自らの権利は守れない

 

◎明かになった3ヵ年事業計画の全貌

 

3ヵ年事業計画の全貌が明らかになって来ました。

三つの雇用形態「60才満了型」「充実型」「一時金型」により、51才以上の社員に退職を強要し、存在もしない「アウトソーシング会社」への再雇用を行うと言う社員の生活設計を破壊する10万人大リストラ攻撃です。

 更に、先日明らかにされた会社説明によれば、業績手当の廃止に続いて、特別手当(ボーナス)見直しで「資格賃金+成果加算」を基礎額に年間2,5ケ月を支払い基準とする半減策で、全体の支給総額原資の25%を評価(A〜D)に基付き支給としD評価は、2,5ケ月のみとのしています。

 又、寒地手当は、平成13年度中に廃止。都市手当は東京23区の「特定地域」限定。離島手当、無線手当、教務手当も13年度中に廃止。

配転一時金、職転一時金等の廃止。出向の本人事前通知の廃止。

借家借間者への住宅補助費の45才定年制、持家者への住宅補助費のテルウェル火災共済の付加(破綻したテルウェル救済策か)

 福利厚生の「カフェテリアプラン」化は、法定外福利費を大幅に削減するものです。

 そして、「退職手当制度の見直し」は、個人評価を持ち込み、「勤続要素」「資格要素」「成果要素」1:2:1とし大幅な減額になります。

 

◎存在しない「アウトソーシング会社」の労働条件決定

 

会社は、誰が出資し、出資率、役員等の経営体制、業務内容も明かになっていない「アウトソーシング会社」の労働条件を決め打ちし、30%の給与引き下げを提案しています。

 この事は法的には絶対に出来ない事です。仮に「アウトソーシング会社」が設立されていたとしても、雇用条件、労働条件は「アウトソーシング会社」しか決定出来ないのは法的常識にも関わらず、NTTが提案しNTT労組が受け入れ様としている事は、不法行為なのです。

しかも「アウトソーシング会社」再雇用、定年時までの継続雇用は、誰にでも保証されている訳では有りません。

NTT業務を丸ごと請け負う「アウトソーシング会社」が業績が良くなるはずが無く、倒産の危険性さえあり、その際NTTを退職し再雇用された社員は無条件で解雇されることになります。

ここにNTTとNTT労組の「年金受給年齢まで雇用確保」のごまかしの本質があり、60才定年制が有りながら50才定年の実質化攻撃と言わなければならないのです。

何故50才なのか、60才、55才で無いのは何故か。

何故「退職・再雇用」なのか。「従来のME方式の出向」ではだめなのか明確にさせなければなりません。


◎3ヵ年事業計画は「小泉構造改革」の露払い

 

今回の3ヵ年事業計画は、小泉内閣の「聖域無き構造改革」の露払いなのです。

今後2,3年で不良債権問題に道筋をたてるとの「骨太経済改革」を見るまでも無く、約百兆円を国民生活家計から吸い上げ不良債権処理にまわすものです。

 その為には、痛みの伴う構造改革を断行すると断言しています。

小泉内閣は、経済政策だけでなく靖国参拝、教科書問題、安保問題と自民党タカ派にも関わらず、国民的な人気を背景に強引に「構造改革」を行おうとしているのです。

 

 昨年末に出された「第二次NTT改革与党プロジェクトチーム報告」こそNTT3ヵ年事業計画の骨子を形成しています。

ブロードバンド・インターネット時代を展望し更なる規制緩和と競争促進、NTTの徹底した経営改善とグループ各社の経営自立化、各社相互の競争促進が謳われています。

 具体的な項目として「NTT東西の経営合理化の断行と経営資源の有効活用、雇用流動化の促進により、一人当り生産性の低いNTT東西の高コスト構造の速やかな是正」

 NCCにもコスト負担を求めた「ユニバーサルサービス基金」の創出。

NTT研究開発を一民間企業の自主的経営判断から国全体の研究開発体制として確立。

 これらを踏まえ、NTTの完全民営化、NTT法の廃止、NTT株売却益の活用(ユニバーサルサービス、研究開発等に)を報告しています。 

NTT関連労働者と利用者に「聖域無き犠牲と痛みの強制」を求めるこのPT報告は、NTT改革を皮切りに、郵政民営化、自治体改革と進められ、結果として労働運動の完全な解体と、国家の危機に協力する産業報告会化に行きつく道と言えます。

糾弾すべきは政府与党、NTT経営陣。NTT労組の責任は重い。

 

NTT東西の高コスト構造は、理不尽なNTT分割によって必然的にもたらされたもので、それを決めた政府与党の責任こそ追及されなければなりません。

更に「NTTの為にIT革命が遅れた」との指摘は、時代を見誤り電電公社時代からのISDNに固執し、反対する開発勢力(フュージョンサービスの現社長等)を排除してきたNTT経営陣の責任なのです。

そして、ADSL等の新サービス分野では、ヤフーの追撃など現在のNTT経営陣の無能力さにこそ的が当てられなければならないのです。

NTT法の廃止とユニバーサルサービス基金の創出は、地域間格差料金(必要経費の受益者負担)を前提にするもので社会的不正義そのものです。

そして、情報技術の国家研究開発体制への移行は、安保再定義から応分の負担を求めるアメリカの要望に応えた軍拡戦略で、国民の電信電話からの一大転換であり、石原都知事と同質の小泉内閣が、作られた国民的人気で強行されることに危機感を感じます。

雇用の流動化促進は、アウトソーシングの名により、従来の分割法制で規制されている会社分割時の労働条件の同等移動を免れる為の、悪質な手法であり

NTTでの成功を持って全労働者に拡大し、何でもありの不安定雇用を生み出すもので、容認するNTT労組の責任は重大です。

 

NTT労組の脱退しか闘う権利は保障されない。

 

3ヵ年事業計画に対し、NTT労組は、定期全国大会で、会社提案を受け入れ様としています。

 NTT労働者は、白紙撤回を要求すべきです。

退職、再雇用の三つの選択肢以外に、現行ME方式の在籍出向の第4の選択肢を要求すべきです。

そして、仮に全国大会で議決されれば、自らの意思とは無関係に、個人としての法的権利は消滅し、来るべき退職強要、配転強要に対して裁判等に提訴する権利を失う事になります。

 生活が破壊され、ライフプランが解体する事。雇用確保が保証されない事に対して法的に訴える事が出来無くなるのです。

NTTとNTT労組に従うしか無くなるのです。

 

NTT労働者の皆さん、NTT労組を脱退し、私達電通労組全国協議会と共にNTTの社会的不正義な大リストラ攻撃と闘いましょう。

私達は、裁判も含めたあらゆる闘いでNTT攻撃に対決します。

全労協の全国の仲間も、NTT一企業の問題では無い、労働者全体に影響する課題として支援の取り組みを開始しています。

NTT労組脱退からしか始まらない事を肝に銘じましょう

                             以上