(郵政民営化法案参院否決、衆院解散に対する意見表明)2005.08.09

                      電通労組執行委員長 大内忠雄

郵政民営化法案を廃案に追い込んだぞ!小泉政権を完全に解体するために総選挙で「構造改革」の本質を暴き出し、新自由主義の流れに抗し、労働者・民衆の希望と闘いを対置しよう!

8日の参議院本会議で、郵政民営化関連6法案の採決が行われ、郵政民営化関連法案が全野党、自民党の一部議員の反対により反対125票、賛成108票、17票差という大差で否決された。小泉首相自身が「解散」のおどしをかけ、党議拘束に反し造反した場合は、選挙で公認しないとの厳しい処分で臨むなど、自殺議員を生む様な反対派への恫喝と、圧力の中での法案否決であり「小泉構造改革」への直接的な打撃であると同時に、労働者・市民と世論の勝利である。

「改革」には程遠く問題の多い民営化法案内容。国会・国民をないがしろにした小泉首相の政治姿勢が明確に否決されたのである。世論調査で72%が郵政民営化に反対、全国の大多数の議会が「民営化反対、慎重審議」の意見書を採択する中で、小泉内閣は「郵政民営化は公約、信念」として今国会成立を至上命題として国会制度をことごとく否定し強行してきたのである。

郵政事業の民営化は、地域の郵便局の統廃合、郵便・貯金・保険の公共サービスの切捨て、地域住民の負担増、民間資本への利潤確保の場の提供、330兆円の郵貯の海外投資家への解除、そして郵政社員の削減、ユウメイト・非正規労働者の拡大、賃下げ、深夜勤に代表される労働強化など、労働者の生活、権利破壊のみならず社会の破壊でしか無いことは明白であり、電電民営化、NTTリストラと、その本質において同一である。

 

郵政民営化は、郵貯、簡保の縮小、廃止を求める金融資本、アメリカの要求に応えるためのものであり、国民に犠牲を強いるもの以外の何者でもない。

小泉構造改革は、市場競争経済優先、弱肉強食の新自由主義グローバリゼーションそのものであり、巨大資本、多国籍企業の活動の自由を保障する規制緩和と法改正の推進なのだ。

 その為に、公共サービスの縮小、切捨て。雇用と賃金の自由化のための労働法制の改悪。多国籍企業防衛の自衛隊の海外派兵と「日米安保体制」強化、アメリカ追随の「戦争の出来る国家体制」へ向かう憲法改正、国家主義教育への教育の改悪としてあるのだ。

小泉政権が発足して2年の軌跡、彼が「改革」を叫び行ってきたのは、自衛隊のイラク派兵、靖国参拝、社会保障の切捨て、重税の強行、そして労働者へのリストラ推進であり、豪語した「財政改革、国債削減」全く進んでいない。 

 

こうした郵政民営化に対し、郵政ユニオンをはじめ、郵政民営化を監視する市民ネットワーク、全労協等を中心とし国会行動(国会議員への要請、国会座り込み、集会、デモ等)や地方公聴会への取り組み、労働者集会、市民集会などが展開され、全労連傘下の郵産労との共闘を作り出す中で郵政民営化法案を廃案に追い込んだ事を闘いの成果、勝利として確認し、更に、小泉「構造改革」にストップをかける闘いを拡大させなければならない。

 

 参議院本会議で郵政民営化関連法案が否決された事を受けて、小泉首相は、「郵政解散」と称し衆議院を解散するという議会政治否定の暴挙に出た。

総選挙は、8月30日公示、9月11日投票で行われる。

解散に伴う会見で、小泉首相は「退路を断って、国民に信を問う」との大パフォーマンスを行い、自民公明連立の、より純化した「新自由主義構造改革」路線を鮮明にした。

小泉のパフォーマンスに騙されてはならない。

小泉構造改革を打ち砕く最大のチャンスであり、労働者・市民の怒りと力を持って、彼らと新自由主義に引導を渡さなければならない。

 

その為に、最大の政治戦である「総選挙」を全国で闘わなければならないし、郵政民営化法案を廃案に追い込んだ郵政労働者と市民の闘い。国鉄分割民営化の最悪の結末「尼崎列車事故」を再現させず、1047名の原告団の勝利を目指す国鉄の闘い。自治体への「民活化導入」に対決する闘い。そしてNTTリストラに対決する全ての闘いを集中させる取り組みがあらゆる場所で必要である。

そして「リストラ推進」「労働法制の大改悪」「年金制度をはじめ社会保障の切捨て」「定率減税の廃止などサラリーマン大増税」の生活破壊を許さない闘い。

自衛隊のイラクからの撤兵と、憲法改悪に反対する闘いを、この「総選挙」で表現して行こう。選挙の争点は、文字通り「構造改革を問う」事である。

 自民党の分裂選挙は、公明党との連立、民主党との二大政党制の現状から政界再編が不可避となっている。これに伴って労働戦線の流動も始まるだろう。

新しい反グローバリゼーションの闘う労働運動の流れを作り出すことなく労働運動の再生と労働者の未来は無いだろう。

「新自由主義の流れに抗し、労働者・民衆の希望と闘いを対置しよう!」のスローガンを現実のものにして行こう。